インシデントとは?サービスに影響する「想定外の出来事」のこと
まずは「あるある」から
報告書に「インシデントが発生しました」と書こうとして、ふと手が止まる。 これは「障害」と言うべきなのか、「インシデント」と言うべきなのか——。
似た言葉が並ぶと、どう書けばいいか迷いますよね。 その違いを整理しておくと、報告も会話も少し楽になります。
インシデントとは?ひとことで言うと
インシデントとは、サービスに影響した、または影響しそうになった想定外の出来事の総称です。
ざっくり言うと、「いつもと違うことが起きた、という出来事すべての呼び名」です。 システムが止まる「障害」だけでなく、誤動作や、危なかったけれど大事に至らなかった事象まで、幅広く含みます。

保守運用の現場ではどこで関わる?
インシデントという言葉は、記録や報告の場面でよく使われます。
- 障害が起きたときの記録のタイトル
- 「危なかった」事象(ヒヤリ)の共有
- 設定ミスに気づいて直したときの記録
- 外部からの不審なアクセスに気づいたとき
- 対応後のふりかえり(再発防止の話し合い)
「障害」よりも広い言葉なので、止まっていなくても使える、という点が特徴です。
なぜ大事なのか
インシデントという捉え方を持つと、「止まっていないから記録しなくていい」という見落としを減らせます。
止まる手前で気づけた出来事こそ、次の障害を防ぐヒントが詰まっています。 出来事をインシデントとして残しておくと、あとで「あのとき似たことがあったな」と振り返れるようになります。
具体例で見る
たとえば、バッチ処理が普段より大幅に遅れたとします。
最終的には終わったので、サービスは止まっていません。これは「障害」とは言いにくいかもしれませんが、立派なインシデントです。 記録に残しておけば、次に同じ遅れが出たときに「前もあった、原因はこれだった」とすぐ動けます。
つまり現場では
インシデントとして記録するということは、止まったかどうかに関わらず「いつもと違った出来事」を、後から使える形で残しておくことです。
小さなヒヤリの積み重ねが、大きな障害を防ぐ材料になります。
知らないとどう困る?
インシデントを「止まったときだけのもの」と捉えていると、危なかった出来事が記録から漏れてしまいます。
すると同じ事象が何度も繰り返され、毎回ゼロから対応することになりがちです。「前にもあったはず」が思い出せず、対応が遅れることもあります。
よくある勘違い
- 「インシデント=障害」 ではありません。障害はインシデントの一種で、インシデントのほうが広い言葉です。
- 「大事になったものだけ記録する」 とも限りません。ヒヤリで済んだ出来事ほど、記録しておく価値があると考える現場もあります。
明日やるなら
直近で「ちょっと危なかったな」と思った出来事を1つ思い出し、いつ・何が・どうなったかを数行でメモに残してみましょう。それが最初のインシデント記録になります。
ひとことで言うと
インシデントとは、止まったかどうかを問わず「いつもと違う出来事」を指す広い言葉です。








